おしり探偵ファイル7「見晴らし荘の怪事件」
表紙は、おしり探偵とブラウン・コアラちゃんがいますね。
そして、良く見ると、おしり探偵の胸の所には光るランプみたいなのが有りますね。
怖がるブラウンとたくましいコアラちゃんとの事件発生!
みはらしそうの かいじけん あらすじ
「今日の仕事はこれで終わりですね」とおしり探偵が事務所を閉めようとすると、外からコアラちゃんが覗きました。
コアラちゃんは「おしり探偵さんに依頼があるの。
お化け退治に付き合って!」と言いました。
「お、お化け退治!」と驚くブラウン
探偵事務所の中に入り説明をするコアラちゃん
「いつも遊んでいる公園の隣に”みはらしそう”という元は旅館だった空き家があるの。
その空き家にお化けが出るの。大きな目玉で、ギョロリと見てるんだって」
「フム、”みはらしそう”ですか。眺めのいい場所にあるのですね?」
「うん そうだよ。だからお化けが良く見える所から襲う子を選んでるんだなんてうわさも出てきちゃってさ。みんな怖くて公園で遊べなくなったんだ・・・・」
「このままじゃ嫌だから昨日の夜お化け退治に行ったの。でも中に入れなくてお化けを見つけられなかったんだ。」
「なるほど、そいれで私に依頼に来たという訳ですね。」
コアラちゃんは大きな声で「うん。おしり探偵さんにお化けを見つけて欲しいの!それでお化けを退治して公園を取り戻すんだ!」
と叫び、机をたたいた拍子にジュースがブラウンにかかりました。
「フーム、わかりました。この依頼お引き受けしましょう。必ずお化けを見つけ出しましょう。」とおしり探偵はとびっきりの笑顔で答えました。
「では早速”みはらしそう”へ向かいましょうか」
「今からですか?もう夜になっちゃいますよ!」と怖がるブラウン
「お化けが出るのは夜だよ」とコアラちゃん
”みはらしそう”は長い坂の上にありました。
ブラウンが怖がりながら「なんだか不気味ですね。いかにもお化けが出そう・・・」
突然、声が聞こえました。
「おしり探偵君じゃないか。こんなところで何をしとるんじゃ?」とマルチーズ署長が声をかけてきました。
「わしらは、パトロールじゃ。最近このあたりで空き巣が増えてのぉ」
警察犬の方が、盗まれたリストを見せて丸い物体・モアイ像?・骨が書かれていました。
「あたし達は、お化け退治だよ」とコアラちゃんが言いました。
「お化け退治じゃと?フォフォフォ。おしり探偵君も子供に付き合わされて大変じゃな。お互い仕事に精を出そう!」とマルチーズ署長は去って行きました。
マルチーズ署長と別れて”みはらしそう”に着いたおしり探偵達。
すっかり日は暮れて、当たりは闇に包まれています。
おしり探偵達は門を抜けて玄関に向かいました。
「お化けが出るのはあそこだよ。」とコアラちゃんが二階の右はじの窓を指差しました。
「フム、特に変わった様子はありませんね」
玄関に着きましたが、ドアが開きません。
他に入れるところを調べてみると「おや?石だたみがありますね。建物の裏に続いています。これをたどれば入れるところが見つかるかもしれませんよ」
石だたみの迷路があり、草の奥に裏口を発見しました。
おしり探偵達は、裏口から中に入りました。
そこは、真っ暗で何も見えません。
おしり探偵は、首にかけているループタイに手を添えると、周りが明るくなりました。
「このループタイは懐中電灯になっているのです」
おしり探偵達は、部屋を出て明りを頼りに廊下を進みます。
おしり探偵が、案内マップを発見しました。
「見てください。案内マップがあります。お化けがいたという部屋はどこでしょう?」
2階の右はじ、5号室になります。
おしり探偵達は2階の5号室へ向かうため、階段のあるロビーに向かいました。
しかし、階段は壊れています。
「2階に行けないよ」とコアラちゃんが言いました。
しかし、よーく見てみると、階段になっている場所をおしり探偵が発見。
「さすが、おしり探偵さんですね」とブラウンが上ろうとすると、2階から大きな一つ目お化けが覗いていました。
逃げる拍子におしり探偵にぶつかったブラウン。
再び、2階を見てももう何もいませんでした。
「きっとみんなが言っていたお化けだ!退治して公園を取り戻すんだ!」とコアラちゃんが叫びながら2階へ上がりました。
2階へ上がったコアラちゃんお化けを見つけ走り出します。
おしり探偵も後を追います。
コアラちゃんが廊下の角を曲がると奥の部屋のドアが開いていました。
コアラちゃんは部屋に駆け込みました。
しかし、家具が散らかっているだけで誰もいませんでした。
遅れて付いてきたブラウンも恐る恐る部屋を覗きました。
すると、ブラウンを部屋に押し込め、ドアを閉めるお化け。
コアラちゃんがドアを開けようとしましたが、びくともしませんでした。
おしり探偵は「この部屋は1号室ですよね。フム、少しにおいますね・・・」
部屋を良く見ると「フーム、この部屋には外から見たときに有ったはずのモノが無いのです。なんだと思いますか?」
「そうです。上の窓が無いのです」
「ということは、この部屋の上に別の部屋があるかもしれません・・・」
そう言っておしり探偵は、天井を調べると、屋根裏部屋を発見しました。
おしり探偵たちは屋根裏部屋から廊下に降りました。
「閉じ込めたのはさっきのお化けなの?」とコアラちゃんが1号室を見に行きました。
1号室のドアには、棚が積まれ中から開けられないようになっていました。
「お化けがやったの?」
「フム、匂いますね・・・」
その時、ブラウンの悲鳴が聞こえました。
急いで戻るコアラちゃんとおしり探偵。
戻ってみるとブラウンは震えていました。
「い、いま 向こうから、音がしたんです。」
「フム、そちらにはお化けの出た窓のある5号室がありますね」
おしり探偵達は、5号室に向かいました。
おしり探偵達は、5号室に入りました。
中に入りましたが、何の気配もありませんでした。
「フーム。ここは一番端の部屋では無いかもしれません。」
「えっ!?行き止まりだし、案内マップでも5号室が一番端でしたよ」とブラウンが言いました。
おしり探偵は「一番端の部屋では無いと推理出来る事が有るのです。
何かわかりますか?」
そうです。ドアが足りないのです。
マップには4つあるのに3つしかドアがありません。
おしり探偵が5号室と書かれたプレートを調べると、下から4号室のプレートが出てきました。
「フム、やはり細工されていましたか。この行き止まりの奥に本当の5号室が有るはずです。」
おしり探偵が壁を押してみるとズズズと動き壁が現れました。
ついに、おしり探偵達は5号室に入りました。
窓辺にうごめく黒い影がゆっくりと振り返りました。
お化けに飛びかかるコアラちゃん「お化けめ!みんなの公園を取り戻すんだ!」
「うわっ!」と慌てるお化け
コアラちゃんがお化けに触ると布が落ちて、お化けの中から望遠鏡を覗いているおじさんが出てきました。
「望遠鏡が目玉みたいに見えたんだ。お化けじゃなくて良かった」
ブラウンは胸をなでおろしました。
「良くないよ!このおじさんがあたし達を脅かしたり閉じ込めたりしたんだよ」とコアラちゃんが怒っています。
男はあやまりながら「夜空の星を見ていたんだよ。一人で見るのが好きなんだ。でも君達が来たから、静かにしてもらいたくてね」
それでも怒るコアラちゃん「お化けかと思って怖がっている子が沢山いるんだよ!」
「ここでは二度と見ないよ。おじさんは部屋を片付けてから帰るよ。君達も夜遅いから帰りな。
あんたも大人ならこんな時間まで子供をつれまわしちゃダメでしょ!」と言いながらお詫びに飴を渡しました。
ブラウンは貰った飴を口に入れ「依頼は解決ですね!おしり探偵さん、帰りましょう!」とうれしそうです。
その時、窓の外を眺めていたおしり探偵がつぶやきました。
「”みはらしそう”というだけあって本当に眺めがいいですね。」
そして男に尋ねました。
「もう一度確認したいのですが星をご覧になっていたんですよね?」
「そうだよ。趣味は天体観測!」
「なるほど・・・ではお聞きします。曇りでも星は見えるのですか?」
男はビクッと肩を震わせ、コアラちゃんは空を見つめました。
「曇っている!星は見えないよ!」
「あたなが見ていたのは星ではありませんね。ここから坂の下の家を見ていたのではないですか?」
「だったら何だっていうんだい?家を見ったていいだろ」
「いいえ、よくありません。なぜなら あなたが泥棒だからです!」
「御冗談を。証拠でもあるの?」と男は乾いた笑いを浮かべました。
部屋をみわたし「彼が泥棒というまぎれもない証拠が有るのです。どれでしょう?」
盗まれたリストに書かれていた、丸い物体・モアイ像?・骨が部屋に有りました。
「あなたは、マルチーズ署長達が捕まえようとしている空き巣ですね。眺めの良い場所から望遠鏡を使い、盗みに入る家を調べていたのではないですか?」
突然、男はバッと袋(盗品)をつかみ部屋から飛び出しました。
追いかけようとしたコアラちゃんをおしり探偵は呼び止めました。
「私に考えが有ります。コアラちゃんとブラウンは彼を1号室に追い詰めてください。しばらく静かにして油断させ、出てきたところを・・・ゴニョゴニョ」
「それなら私も・・・ゴニョゴニョ」
コアラちゃんとブラウンは男を追いました。
男は階段の所にいましたが、ドアを塞ぐために棚を使ってしまったので降りる事が出来ません。
ブラウンの声に気がついた男は慌てて1号室の方へ駈け出しました。
男はドアの前の棚をどかし中へ逃げ込みました。
外からブラウンとコアラちゃんが「開けろ!出てこい!」と叫びますが、男はドアを開けられないよう必死で押さえました。
しばらくすると、外が静かになりました。
「あいつら諦めたのか?周りはパトロール中の警察でいっぱいだが、ココから逃げるのが先だなと男はそーっとドアを開けると・・・・。
黒い4つ目のお化けがいました。
おびえる男!後ろへ逃げていきます。
その後ろには・・・
おしり探偵が待ち構えており絵が変わるほどのおなら攻撃
「失礼こかせていただきました。盗んだものは返していただきますね」
「みんなを驚かせたお返しだよ!お化け作戦大成功!」
”みはらしそう”の周りにパトカーが集まって来ました。
「こいつが空き巣を繰り返していた泥棒か!まさかこの空き家に潜んでいたとはな」
「空き巣に入る家を探すには絶好の場所だったんだ。俺の隠れ家にしたかったのに・・・」
「なるほど。だから あの手この手で私達をほんろうして隠れ家を守ろうとしたのですね」
「さすがおしり探偵くん。お手柄じゃな!」
「いえ、お手柄はお化け退治を決心したコアラちゃんですよ」
コアラちゃんはおしり探偵に言いました。
「これでまた公園で遊べるよ。おしり探偵さんありがとう」
帰り道ブラウンがおしり探偵に尋ねました。
「おしり探偵さんは、お化けを見ても全然驚かなかったですよね。もしかして、お化けじゃないって気づいてたんですか?」
「フム、そうですね。ある物を見てお化けではないかと思っていました」
おしり探偵は答えました。
「水滴のついたコップと歯ブラシを見たときです。使ったばかりのようでしたかね」
”みはらしそう”に入ってすぐの所に置いてありました。
次の日、公園にはみんなと遊ぶコアラちゃんの姿がありました。
おしり探偵 みはらしそうの怪事件の感想
子供と一緒に読んでいましたが、お化けが出てくる話ということもありドキドキしながら読んで行きました。
アニメでも登場していたコアラちゃんが出てきますが、ブラウンと違って勇気が有りますね。
みはらしそうの中に入ると、ブラウンは脅えていたりしていますが、コアラちゃんはしっかりと歩き、お化けも追っかけて行きます。
おしり探偵は常に冷静ですし、暗闇でも見えるようにループタイが懐中電灯になっていたりと準備万端で進んでいきます。
閉じ込められても、犯人が逃げてもすぐに解決していきます。
頼もしいですね。
もちろん、水滴のついたコップと歯ブラシと言われてもドコに出てきたのか分からず、話を再度読み直しました。
少し気になったのが、2つのドアですね。
まず1つ目のドア、1号室に閉じ込めるためにドアの前に棚を置きました。
”みはらしそう”はホテルだと思いますので建物内にあるドアです。
(アパートだとロビーが無いです)
ほとんどの建物内のドアは内開きになっているわけで、たまたま外開きだったために閉じ込められてしまったのです。
(一般的なトイレは外開きですが、閉じ込められたのは部屋です。)
そして2つ目のドアは、おしり探偵達が、みはらしそうに入った裏口。
みはらしそうの案内マップを良く見ると、おそらく脱衣所から入ったと思われます。
入口のドアと脱衣所のドアしか外に出れる場所が無いからですね。
確かに脱衣所ならば、おしり探偵が最初に見つけた水滴のついたコップと歯ブラシがあってもおかしくは無いです。
(泥棒が律儀に脱衣所まで行って歯磨きをしていたと思うので)
ただ、脱衣所にドアが有るのはいかがかと思います。
みはらしそうをホテルだと思っていますが、浴場も1か所しかないので、男湯・女湯も別れているのか分かりません。
風呂入る時に外へのドアが開いてしまったら大変ですよね。
今までのおしり探偵の本では、基本的に架空の場所が多く、その設定が架空なので気にならなかった部分が、今回はみはらしそうがホテルだと思うので、それに伴うドアや浴室の裏口などが気になってしまいました。
ただ、こういう構造だからホテルが廃業になったと考えると納得がいくのですが・・・
最後に気になったのが、事件を解決して帰り道にクロック時計屋さんに「長期休暇中」と書かれた紙がありました。
おしり探偵の話を思い出してもクロック時計屋さんの話が無かった気がします。
いつかクロック時計屋さんが長期休暇中の理由が明かされるのでしょうか?
みみちゃんの感想

夜寝る前に読む本としてはおススメできませんね。お化けがでるからではなく、設定上暗い場面が多いので茶色の背景に黒文字となっており文字が読めないページが多いです。