こちらの、単行本は、おしりたんていなぞときフェスティバル2017年12月23日(土)~2018年1月8日(月)会場:池袋サンシャインシティで開催されていたイベント限定の本になります。
事前に電話で問い合わせたときは、「おしりたんていカレーなるじけん」引換券付親子ペア前売券を購入のみで、当日の販売は無いといわれていましたが、実際にイベントに行くと普通に販売していましたね。
おしり探偵 カレーなる事件 ねたばれ
ある日の昼下がり、おしり探偵とブラウンはカフェ”ラッキーキャット”でお茶をしていました。
すると、沢山の買い物袋を抱えた男が入ってきました。
マスターと知り合いみたいで、マスターが「いらっしゃい。パオットさん。お店の買い出しですか。一週間後にはオープンですね。」と声をかけました。
ブラウンはパオットさんに「お店を開くんですか?」と尋ねました。
※本の表紙の左下にいる象がパオットさん
マスターが「パオットさんはキッチンカーでお店を出していて新たなにカレーのお店も始めるんですよ。」と答えてくれました。
「そして、新しいお店の飲み物は”ラッキーキャット”特製なんだ!」とすずさんが得意げに答えます。
「ところで例のスパイスは買えましたか?貴重なスパイスなんですよね?」とマスターが尋ねました。
「はい。さっき やっと買えました。ピリリトキックと言って私のカレーには絶対に欠かせないスパイスなんです!」とパオットさんはうれしそうに答えます。
「貴重なスパイスが入ったカレーかぁ。食べてみたいですね」とブラウンはおしり探偵に言いました。
「フーム。そ、そうですね・・・」なぜか本を反対に持っているおしり探偵が答えます。
買い物の袋を覗きこんでパオットさんが突然声をあげました。
「あれ?スパイスがないぞう」
パオットさんは青ざめた顔で買い物袋だけではなくバッグや服のポケットの中を全部ひっくり返しました。
「ないぞう!スパイスがないぞう!
スパイスが無いとお店をオープンできないぞうぅぅぅ!」
パオットさんはショックで気を失ってしまいました。
「大変な事になりました。」マスターはパオットさんを休ませるために奥の部屋へ連れて行きました。
「買い物の途中で落としたかもな。今から探しに行けばすぐ見つかるんじゃないか?」とすずさんが答えます。
マスターも「パオットさんは毎日味の研究をして、頑張っていたのです。私からもお願いします。」
「フーム、わかりました。私にお任せください。かならずスパイスを探し出しましょう」と力強くおしり探偵が答えます。
「じゃあ。行ってきます!」はりきって外に出ようとするブラウンをおしり探偵が呼び止めます。
「まずは、パオットさんがの持ち物からパオットさんのここまでやってきた道順を推理してみましょう」
・野菜屋さん ○月△日 12時5分
玉ねぎ 338円
にんじん 580円
じゃがいも 640円
・ドラゴンスパイス ○月△日 10時30分
ピリリトキック 10,080円
クミン 800円
ターメリック 値段不明
・お店のお店 ○月△日 11時28分
カレー皿 2,000円
コップ 1,000円
スプーン 800円
はた 2,000円
・レシートに載っていなかったモノ
ハンカチ
トウガラシ?
鍵
「レシートを調べれば、買い物で立ち寄った店がわかります。すずさん町内の地図をお借りできますか?」とおしり探偵は答えます。
すずさんが地図を出してくれました。
地図とレシートの時間を組み合わせて、パオットさんがドラゴンスパイス → お店のお店 → 野菜屋さん の順に買い物をしたことがわかりました。
すなわち、この道のどこかに、スパイスが落ちている可能性が非常に高いです。
おしり探偵とブラウンは早速スパイスを探しに出かけました。
道をくまなく調べていると、
「あら?おひさしぶりですね」と声を掛けられました。
ブラウンは「紫貴婦人!」とうれしそうに挨拶をしました。
※おしり探偵 単行本「紫芋の貴婦人」に登場しました。
「以前は大変お世話になりました。ところで何かお探しですか?」と紫貴婦人が尋ねます。その横に、紫貴婦人の娘、こいもちゃんといももちゃんがいます。
おしり探偵は、探し物について説明をしました。
「パオットさんなら、さっき見ました。走って人とぶつかって転んでいましたわね。」と紫貴婦人から貴重な情報をもらいました。
横から、娘が「その時お星様がビューンって飛んだの!」と説明しました。
おしり探偵は、紫貴婦人に別れを告げて、スパイスを探します。
”野菜屋さん”にも立ち寄りましたが、スパイスはありません。
再び道で探し物をしていると、「なんじゃ?探し物か?」と買い物袋を持ったマルチーズ署長でした。
おしり探偵はマルチーズ署長に探し物の説明をしました。
「貴重なスパイスの入ったカレーとはワシも食べてみたいのぉ。なんとしても探すんじゃ!」とついでに、ゴルフボール5個も探してくれと頼んできました。
おしり探偵は、マルチーズ署長に別れをつげ、スパイスを探しました。
”お店のお店”に寄り店内を探しましたが、スパイスはありません。
再び、道でさがしていると「こんにちは!この間は怪盗Uからお宝を守ってくれてありがとう!何かさがしているの?」とカプリコとゴトウでした。
※おしり探偵 単行本 怪盗VS探偵 参照
おしり探偵は、探し物について説明しました。
「パオットさんは時々屋敷へキッチンカーで来てくれるのよ。カレーのお店がオープンしたら来てもらいたいわ。」
ヤギスチャンはどこかに行ったみたいです。
カプリコ達に別れを告げてスパイスを探しに行きました。
”ドラゴンスパイス”にも寄り、店内を探しましたがスパイスはありませんでした。
おしり探偵は念のため、ワンコロ警察署に電話をしましたが、スパイスの落とし物はありませんでした。
「はぁ~。こんなに探しても見つからないなんて・・・」
ブラウンはため息をつきました。
「フム、ひとつ考えられるのは、誰かがスパイスを拾ったまま持ち歩いている可能性です。」
「そうか!でも拾った人がだれか全く分からないし、もうお手上げですね。」ブラウンはがっかりしました。
「フム、ブラウン。まだ手がかりはありますよ。途中で会った方々の話を思い出してみましょう。」
紫貴婦人「パオットさんなら さっき見ましたわ。走っていた人とぶつかって転んでいましたわ。」
娘「その時お星様がビューンって飛んだの!」
マルチーズ署長「貴重なスパイスの入ったカレーとはワシも食べてみたのぉ。何としても探しだすんじゃ!」
カプリコ「パオットさんは時々屋敷へキッチンカーで来てくれるのよ。カレーのお店がオープンしたら来てもらいたいわ。」
紫貴婦人の会話にヒントがありますね。
「パオットさんが転んだときに落とし、それを誰かが拾ったのかもしれません。紫貴婦人の娘さんが見た星はスパイスの缶の事でしょう」
(ドラゴンスパイスの店内にピリットキックのポスターがあり星型の缶でした。)
おしり探偵とブラウンは紫貴婦人がパオットを見かけた場所まで戻りました。
「フーム、あそこでスケッチをしている方がいますね。先ほどもいましたし何か見ているかもしれません」とスケッチをしている男の人に話を聞くことにしました。
「確かぶつかって転んだ人の絵も描いたような・・・」
スケッチブックをパラパラとめくりました。
2枚の絵があり、そこにはパオットさんがぶつかった瞬間と、ぶつかった後起き上がる様子が書かれていました。
そして、ぶつかった時に星が飛んでいる様子も書かれています。
ぶつかった後の絵には、アルパカの人のポケットが星になっていますね。
「彼はアルパチですね。アーブナイストリートでよく見かけます。」と教えてもらいました。
おしり探偵とブラウンは、アルパチに話を聞くため、アーブナイストリートへ向かいます。
ガラの悪そうなアーブナイストリートに着きました。
アルパチを見つけて「ちょっと、よろしいですか?」と声をかけます。
すると、片をビックとすくめて「な、なんだよ」と言ってきました。
「バオットさんのスパイスを拾ったでしょう?すごく大事なものなんだ」と必死に説明しました。
「あの缶か。それなら拾ったよ」アルパチはポケットから缶をとり出しブラウンに渡しました。「わりぃ、わりぃ。拾った事を忘れていたぜ。パオットさんとやらに返しといてよ」と言い立ち去ろうとしましたが、おしり探偵が静かに言いました。
「おまちください。もう一つお返しいただくものが有りますよ・・・」
「パオットさんは買い物をしたのにあるものを持っていなかったんです。もしかしたらあなたが拾ったのではないかと思いましね」
「はぁ!?あるものじゃわかんねよ!何なのか言ってみろよ!」
「フム、読者の皆さんならあるものが何か分かりますよね。パオットさんの持ち物を思い出してください。」
「そうです。お財布です。パオットさんの持ち物にお財布が無かったのです。
買い物をしたのに持っていないのはおかしいですからね」
アルパチは胸ポケットをギュッと押さえ叫びました。「俺は緑の財布なんか拾ってねえよ!」
「フム、おかしいですね。私はお財布としか言いませんでした。なぜ色までご存じなのでしょう」後ずさりしながらアルパチは逃げ出そうとしました。
「往生際が悪いですね。仕方がありません。しつれいこかせていただきますか・・・・」
絵が変わるほどの、おなら攻撃でアルパチとブラウンはノックアウト
アルパチはワンコロ警察に連行されてしまいました。
おしり探偵とブラウンは取り戻したスパイスを持って”ラッキーキャット”へ戻りました。パオットさんはすっかり元気になりおしり探偵にお礼を言いました。
「本当にありがとうございました。お店が無事にオープンできます!ぜひこのスパイスで作ったカレーでお礼をさせてください」
”ラッキーキャット”にカレーの良い香りが広がります。
ブラウンはカレーをパクリと食べました。「うん!とてもおいしいです。したにピリッと来る辛さが癖になって、次の一口が止まりませんね!」ブラウンが美味しそうにカレーを食べている時、ふとおしり探偵の方を向くと、絵が変わるほどの真っ赤な顔をしたおしり探偵。涙まで出ています。
そして、「からい」といい倒れてしまいました。
しばらく横になっていたおしり探偵は目を覚ました。「フーム、もう大丈夫です。私は辛いモノが苦手でカレーは子供のころに食べたきりでした。大人になったので食べられるかと思ったのですが。お恥ずかしいところをお見せしました。」
「先に苦手だって言ってくれればよかったのにな。ビックリしたぜ!」とすずさんが飲み物を持ってきてくれました。
「新しいお店のオープンに水を差してはと思い、言いだすことが出来ませんでした。」
その時、パオットサンは何かひらめいたみたいで「お店がオープンしたらぜひ来てください」と言い残し、”ラッキーキャット”を飛び出しました。
一週間後、おしり探偵達はパオットさんのお店に向かいました。
お店は沢山のお客さんで賑わっていました。
「あんなに小さい子も美味しそうに食べていますよ。からくないのかなぁ」とブラウンが言いました。
「おしり探偵さんのおかげで新しいメニューを加える事ができました。小さいお子さんにも大好評です!」とパオットさんはおしり探偵にカレーを差しだしました。
「スイートポテトカレーです。おしり探偵さんの大好物をカレーにしようと、ひらめきました」
おしり探偵は、カレーをゆっくり口へ運びました。「フムム!おいしいです!ピリリとした感覚はあるのにまったく辛くないです。これなら私も食べることが出来ます」
大満足な笑顔でカレーを食べていました。
おしり探偵 カレーなる事件の感想
表紙の中にある間違え探しもありました。
間違え10個見つけられますか?
今回のお話はいつもと違って1話だけでした。
(普段は前篇・後編の2話収録 88ページ)
そのためか、60ページとなっています。
イベント限定の本ということもあって過去に出てきたキャラも登場しおしり探偵らしい活躍と意外な一面が書かれていましたね。
なんで表紙はあんな感じのおしり探偵なのか疑問が解決しました。
お話の中で、レシートのところで不思議だったのが、”野菜屋さん”となっていた事です。
なぜ八百屋さんではないのだろうと思って話を進めると、野菜屋さんの看板から「や」が落ちていて”やさいやさん” →” さいやさん”になっています。
そして、野菜屋さんはサイがいます。
”野菜屋さん”の意味がわかりおもしろかったですね。
本編にまったく関係のない、サイ屋さんやマルチーズ署長のゴルフボール探しなど絵を見て楽しめる所が良いですね。
そして、意味がわからなかったのが、カプリコとゴトウが言ったセリフ
「パオットさんは時々屋敷へキッチンカーで来てくれるのよ。カレーのお店がオープンしたら来てもらいたいわ。」
キッチンカーは車ですので、屋敷には行けますが、お店がオープンしたら来てもらうのは大変ですよね。
むしろ、”お店に行きたいわ”の方が良いのでは?
と思っていたのですが・・・
どうやらお店というのがキッチンカーの事を差しているみたいです。
公園でおしり探偵にカレーをふるまう絵ではキッチンカーでした。
キッチンカーでお店を出していて新たなにカレーのお店も始めるんですよ。 → 店舗を構えると思い込んでしました。
キッチンカー2号店なのか、キッチンカーで新たにカレーを出すという意味だと思います。
ちょっと分かりにくい表現でしたね。
そしておしり探偵展で、犯人と疑われた”さるちえおさん”
パオットさんがぶつかった時の絵に”さるちえおさん”がいます。選挙ポスターを配っていますが、これは・・・
この時もチラシをくばっているんですね。
意外なつながりを発見しました。
ちなみに、アルパチに”あるもの”が無いと迫った時に、答えたのは「米」が無いと思いました。カレーの材料はあるのに米が無いので米かなと思ったのですが、ハズレてしまいました。
そして、絵の部分で占いを占ってもらっている女性がいて、「おもいびとが現れるかも」という占い後、別なページで体の大きな人(重い人)にぶつかっていました。おもいひと → ×思い人 ○重い人 気がついて笑ってしまいました。
本編を読むだけでも面白いですが、小ネタが詰まっているおしり探偵!
アニメ化も発表されましたし、イベントも沢山の子供たちがいました。
おしり探偵の認知度がさらに上がりそうですね。
間違え10個発見できましたか?
みみちゃんの感想

個人的に、イベント限定とするのはもったいないような話でしたね。イベントに行った人が気が付く”さるちえお”がいた時はビックリしました。もしかしたらまだ気が付いていない小ネタが有るかもしれません。繰り返し読んで発見したいと思います。